あたたかいもの

明日会う友達に借りてた本のことをふと思い出して、久しぶりに物語の文庫本を読んだ。

細かいたべもののの描写がどれも瑞々しく、献立も、スタミナつけろと何日も続く餃子や、今年は勝負の年だと新学期の朝のカツ丼は、一見強引だけれど食べてくれる人への思いは真剣そのもので、その疑いのない真っ直ぐさがおかしくて愛おしくて笑ってしまう。そんな人が自分のことを思って作ってくれた料理に感じる、あたたかさや思いが詰まっている。

いま、シェアハウスをしていて、料理が上手な同居人が作るごはんは凝ったものではないが、肩の力が抜けるようなあたたかい料理でどれも本当に美味しい。ひとり暮らしの時は、携帯をいじったりテレビを見ながら食べていたが、人とおいしいねとご飯を食べる時間というのはこんなに豊かなのかとしみじみと思う。

わたしは料理は得意ではないけど、特別おいしい!はなくても、塩っぱいな!と笑われてもいいから作るのもありかなと思えた。(食べるのなら、おいしいものが食べたいが!)

人にぱぱっとおいしいものが出せるというのは人を元気にする魔法のようですごい能力だ。

今日、小さい子が幼稚園でもらったのであろう笹の葉にビニールを被せて持って帰っていた。この時期はいつも雨だが、小さい子はなにをお願いするのだろう。

料理が上手くなれますように。とこそっとお願いしたい気持ちになった。

 

では、また次回。